健康保険。国保と社保、貴方はどちらに加入していらっしゃいますか?
もし貴方が転職経験の少なければは、おそらくずっと社保、『協会けんぽ』か『組合健保』の保険証をお持ちだと思います。
逆に自営業の方、失業中の方など、会社に所属していらっしゃらない方がお持ちなのは、国保、国民健康保険の保険証ですよね。
そこで!皆さんはどのくらい健康保険料を支払っていますか?
どうしても払わなければならない保険料。無ければ困るもの。でも、この健康保険料、高くないですか!?特に国保の方、困っていらっしゃいませんか!?なんでこんなに高いの!!?
会社を退職して、改めてその金額に驚愕、貯蓄ゼロのために困窮してしまった立場から、その内容、そしてより負担が少なくなる方法がないのか、検証してまいります。
【国保は税金!?】国民健康保険税
国民健康保険、通称【国保】。会社で健康保険に加入できない人が必ず入らないといけない、健康保険です。
保険証が無ければ、実質病院にかかることが難しく、これがあるから3割負担の医療費で済む・・・アレです。
しかしながら、この保険料、べらぼうに高い!!特に病院にかかることの少ない人にとっては、とっても高い!!
我が家は、私が仕事を辞めた後、月額約32,000円の請求書が来ました!これは仕方ない、と思わないといけないんでしょうか?
そして、この【国民年金保険料】、保険料と言っていますが、実は税金なんです!
ぜひ『国民健康保険税』で検索してみてください。市町村によって表現の仕方が違っています。丁寧な説明があるところと、『税』については何の記載もないところと。
私の住んでいる岡山市は後者でした。 http://www.city.okayama.jp/hofuku/kokuho/kokuho_00030.html
比較のため、同県内の備前市HPを参考にご紹介します。『税』と堂々と書いてあります。
国民健康保険に加入している人(75歳未満)の医療保険分(基礎賦課額)、後期高齢者医療支援分(後期高齢者医療支援金等賦課額)、介護保険分(介護納付金)が国保税として課税されます。
備前市役所ホームページより引用
なお、介護分は、40歳〜64歳(介護保険第2号被保険者)の人にのみ納めていただくことになります。
算定については、所得割・均等割・平等割の合算で行い、さらに一定の所得以下の世帯について7・5・2割の軽減措置(均等割・平等割のみ)を設け負担軽減を行っています。
比較材料①国保税を月給20万円で計算してみた
では、国保税はどういう計算で請求をしてくるのか。月給20万円、賞与なし、子供2人で計算してみます。
実際のケースでは、ほとんどの方が社保に加入できると思いますが、退職して失業保険受給中などはこの計算に当てはまってきます。
国保税の計算は3つの要素から成り立っています。
- 所得割額(加入者全員の前年所得から計算します)
- 均等割額(加入者被保険者の人数から計算します ※子供も含む)
- 平等割額(1世帯あたりの額です)
この中で、さらに医療分、後期高齢者支援分、介護分、と分かれていて、40歳未満と40歳以上で金額が変わってきます。市町村単位で金額も違います。
算出例:月収20万円、子供2人、賞与なし ※全国平均値で計算
年間請求額:227,041円
いかがですか?実に240万円の収入のうち、22万円も支払うのです。約10%ですよ!ちょっとびっくりしますよね!
これを12回払いではなく、前年(1月~12月)の収入に応じて7月~翌年3月の9回で支払います。
よって、この世帯の1回あたりの支払額は18,920円!という計算になります。
気になる方は、こちらのサイトでシュミレーションができますので、退職予定のありそうな方は、ぜひお試しください。
国民健康保険と、健康保険任意継続保険料(協会けんぽ)の計算シミュレーションサイト
計算の内訳はというと・・・
医療分合計=112,453円
- 所得割 ( 源泉徴収票の給与所得控除後の金額150万円 -基礎控除33万円)×7.22%=84,474円
- 均等割 24,048円×世帯人数3人=72,144円
- 平等割 世帯毎 20,765円
後期高齢者支援分=58,273円
- 所得割 ( 源泉徴収票の給与所得控除後の金額150万円 -基礎控除33万円 )×2.34%=27,378円
- 均等割 8,244円 ×世帯人数3人 =24,732円
- 平等割 世帯毎 6,163円
介護分=57,315円
- 所得割 ( 源泉徴収票の給与所得控除後の金額150万円 -基礎控除33万円 )×1.96%=22,932円
- 均等割 10,010円 ×世帯人数3人 =30,030円
- 平等割 世帯毎 4,353円
というような内容になりました。
比較材料② 子供でも!!無収入でも支払い義務のある均等割
国保の計算が非常にややこしい、というのは分かっていただけたかと思います。実際には面倒なので、前項で紹介したサイト、もしくはお住まいの市町村サイトでシュミレーションをお試しください。
この中で、私が納得がいかないのが『均等割』これは、収入の有無にかかわらず、世帯の国保加入者の人数で請求されます。確かに均等ですね。ですが、これは親御さんやお子様など、扶養する家族が増えればその分増えるのです。
所得税の計算では控除対象ですが、全員加入しないといけない国保税では、控除されません!
従って、この世帯では子供さんの分で、1人当たり年間42,302円、合計84,604円請求が来ます。3人だと実に126,906円・・!!!
この少子化の時代になんたることや・・・
それでも、2年くらい前から、徐々に子供に対する減免を実施する市町村があるようです。これは、市町村が独自にやることなんですかねぇ・・・
同じ月に給与所得者が2人、社保から国保に変わった我が家の実例
我が家に届いた国保の請求書。世帯主あてなので私あてです。次男の分も合算で。
それが・・・これ。
いや~、これが2か月分。無理無理(汗)失業したてで収入無いし。次男は病気休業中(で保険を外された)。実質扶養やし。
そして国保の取立はなかなかエグくて、何度か払えなくて放置してると、家に来ますからね!!ホンマ!要注意です。
突然の失業で無収入になったら、これ、無理ですよね。困りますよね。
しかしながら、一応減免制度もあって、会社都合退職の場合、収入が激減した場合は減免も可能ですので、ぜひ役所に相談に行ってみてください。くれぐれも先に払わないこと!!払ったものは却ってこない、そう思ってて間違いはないです。
会社勤めをするなら、社保に加入できる環境を選択しよう
さて。国保について不平不満を語ったので、今度は社保について考えていきます。
私も長らく社会保険に加入してきましたが、その内容について深く考えたことはありませんでした。
最近まで働いていたのは中小企業で、 『協会けんぽ』 。こちらの加入者は日本人の40%くらいを占めるようです。
しかしながら、常時700人以上の従業員さんがいらっしゃる大企業では異なっているようで 、こういった会社では『組合健保』というものがあり、これは自前で組合健保を設立している、そうです。
そういえば!!大手企業さんの契約社員だった頃は『○○健康保険組合』だった気がする・・・ 知らなかったです。
比較材料①社会保険を月給20万円で計算してみた
日本の大部分、200万社以上が加入している『協会けんぽ』、こちらの保険料はどのくらいなのでしょうか?毎月の明細をしっかり見られている方は大体把握されていると思いますが、『どうせ引かれるもの』と、気にされていない方も多いと思いますので、見ていきたいと思います。
『協会けんぽ』の保険料は県ごとに異なりますが、一覧表があり、非常に分かりやすいです。
この表で見てみますと、月給20万円、介護保険該当者は11,950円ですね。この金額を12ヶ月支払っています。
年額で143,400円。 国保の年間請求額が227,041円 でしたから、その差は83,641円!!これは大きいですね!
これは、本来ですと23,900円、年額286,800円のところを、多くの会社では会社が半分負担しているので、このような金額になります。
ありがたいですね。私の勤めていた会社(従業員9人)でも、社会保険料を毎月100万円前後払っていました。
比較材料② 社会保険における扶養家族
先ほどの表は一覧表でしたよね。扶養家族は?扶養分はさらに引かれるんじゃないの!?
実は。『協会けんぽ』では扶養家族の人数は関係なく、1人加入でも5人加入でも、金額に違いはありません。 扶養の条件を満たせば、何人でも同じ金額で加入できます。
ここが国保との大きな違いではないでしょうか?
『組合健保』に関しては、企業ごとに設立された健保なので分かりかねます。それぞれの会社さんのHPでご確認ください。
社保か国保か!社保の加入の条件を再確認
では、少しお得な条件である、社保に加入するにはどうしたら良いのでしょうか?
まずは社保の加入条件について見てみましょう。年金についても同時にご確認ください。
(1)健康保険
厚生労働省HP 人を雇うときのルールより引用
健康保険は、[1]国、地方公共団体または法人の事業所、あるいは[2]一定の業種(※)であり常時5人以上を雇用する個人事業所では強制適用となっており、適用事業所で働く労働者は加入者となります(パート、アルバイトでも、1日または1週間の労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、通常の労働者の分の4分の3以上あれば加入させる必要があります)。また、保険料は、事業主と労働者が折半で負担します。※一定の業種・・・製造業、土木建築業、鉱業、電気ガス事業、運送業、清掃業、物品販売業、金融保険業、保管賃貸業、媒介周旋業、集金案内広告工業、教育研究調査業、医療保険業、通信法同業など
(2)厚生年金保険
厚生年金保険は、労働者が高齢となって働けなくなったり、何らかの病気やけがによって身体に障害が残ってしまったり、大黒柱を亡くしてその遺族が困窮してしまうといった事態に際し、保険給付を行う制度です。
厚生年金保険適用事業所は、健康保険と同様[1]国、地方公共団体または法人の事業所あるいは[2]一定の業種(※)であり常時5人以上を雇用する個人事業所では強制適用となっており、適用事業所で働く労働者は加入者となります(パート、アルバイトでも、1日または1週間の労働時間および1か月の所定労働日数が、通常の労働者の4分の3以上あれば加入させる必要があります)。また、保険料は、事業主と労働者が折半で負担します。
平成28年10月より、社会保険の加入条件が拡大されており、パートさんでも月収88,000以上ではいられるようですので、1度HPにてご確認されることをお勧めします。
特に、週20時間以上、従業員501人以上、月給88,000以上
この条件に合致する方は、保険料等の比較、再確認をされると良いと思います。
選択するのは自分自身です。不測の事態で困らないように!
8月に退職をして、9月から国保に変わったわけですが、その請求額は前年度1月~12月の収入。そして支払うのは、9月~3月。
苦しいんです、分かってたこととはいえ。
そこで!ピアノの仕事も一足飛びに増えることはないので、アルバイト(パート)を始めることにしました!
来月早々に面接なのですが、1日4~5時間を週5日、深夜帯にかかるように働こうと決めています。
応募する会社は従業員さんが501人以上の会社なので、先ほどの社会保険加入要件を満たします。それで、求人のとおりに給料を見積もりすると、月給約9~10万円。社会保険料を『協会けんぽ』の表で換算すると、なんと約6,000円!!国保との差額が26,000円になるんですよ!
次男も11月から会社の保険に再加入できたので、これで国保貧乏は免れる!!はず!
いや、絶対に脱出します!!
3月までの支出が100,000円も節約できる~~!!!これ、大きいですよね!
やりたい仕事を優先しながら、大企業さんに相互協力していただく。新しい私の生き方です。
大企業さんに労務を提供し、報酬と保証を対価として戴く。元気なうちはこれで心の安定も図っていきます!!
『お金の安定は心の安定』