2019年8月31日㈯ 退職しました。
新しい自分にいざ!!50代の再出発
本当にこの選択で大丈夫だったのだろうか・・・
そんな思いが全くないと言ったら嘘になります。
ブラックマイクロ企業だけど、目を瞑っていればぬるま湯な会社、立場。
これを棄てる、という決断をするまでには相当長い時間がかかりました。
会社に嫌気がさして『辞めたい!!』と思い始めてからは12年(ずっとじゃん笑)経ちました。その思いが自分を誤魔化せなくなってきてからは1年くらい。社長に退職の意思を告げてから今日まで、8ヶ月半を要しています。
ピアノを生業として生きる決意
シングルマザーが家も買って、音大生もいて、それなのに仕事辞めてどうするんだ!!そう思われる方も多いと思います。いや、99%の方がそう思われるでしょう。
辞めてどうするの!?
この年で再就職なんて無理。出来ても収入が激減することは目に見えています。再就職するくらいなら目を瞑って、今のぬるま湯に浸かっていますよ。
そんな思いが日に日に強くなりました。
9年前に決めた、音楽への想い。目標の到着点まであと12年。段々と強くなる、ピアノへの想い。これを形にするにはタイムリミットだ!そして。決めたのです。
棄てられない者にチャンスは来ない、そう信じて。
20年続けて来られた、ピアノ指導
音楽短大を出て割とすぐに結婚をしたので、それほど経歴を積むこともなく、大手楽器店に勤めたこともありません。
やがて転勤族の元旦那と結婚したので、初めての生徒さん達も手放し。
古い借家の狭いリビングにアップライトピアノを置いて、こっそりピアノ教室を開いたのが、離婚後の2000年の夏。
知人のお子さんひとりでスタートした教室。その後、人伝で兄弟・姉妹の生徒さんが来てくださいました。
そこから19年。古い借家で会社員兼業。指導も申し訳ない(今考えると)教室。
そんな無い無い尽くしの教室なのに、有り難いことに、常時5人以上の生徒さんを教えさせていただいて来られたことには、感謝しかありません。
そして先月、初めてホームページからの問い合わせ〜ご入会をいただきました。それもおふたりも!!
新たなスタートにとても身が引き締まっております(笑)
セレモニーピアニストへの想い
仕事を本格的に辞めることにしたことの理由に、セレモニーピアニストという仕事への憧れがありました。
厳密に言うと『憧れ』というのとはちょっと違うのですが、数年前よりご葬儀でのピアノ演奏、というものに興味がありました。
ブライダルや飲食店での演奏は、年齢的にも華やかさに欠ける、という事と、どちらかというと即興演奏を得意としているため、自分にもできるのではないか、そう考えたのです。
でも、その思いを大きくしていったのは、7年前の父の死でした。
昭和一桁の父は、自分はカラオケを楽しむ程度ではあったものの、音楽が好きで、私達の音楽活動を陰で応援してくれていたようです。
それに、父はずっと長い間、お寺のお世話人をしていたりと信仰深い人でした。
そんな父が亡くなり、生前分からなかった父の偉大さに触れるにつれ、ご葬儀での仕事に気持ちが傾いていきました。
ご葬儀、という特性を考えれば、スケジュールはある程度フリーでなくては勤まりません。ならば、講習とかで先に勉強できないか?とメルマガを購読してみたりもしました。
でも、岡山県でそのような講習もなく、セレモニーピアニストという仕事は、徐々に頭の片隅に座っている『夢』になっていったのです。
木星射手座期を迎えるために飛びついた求人
毎日の出勤が苦痛で、全くやる気にならない。どんどん気が滅入ってミスが増えるばかり・・・
もう、いつ辞めようか、学費は足りるだろうか、どうやって生活をしようか・・・そんなことを毎日思いあぐねていた、12月が近付いたある日。
いつものように(笑)会社で求人を見ていた時でした。セレモニーピアニストの求人を見つけたのです。この岡山県で。場所は少し遠く、ギャラも書いておらず、大分迷いましたが、『えいっ!!』っていう思いでネット応募、しちゃいました!!
いやぁ、ドキドキしました〜!でも、なんだか心がワクワクしたのも確かです。新しい自分に出会えそうで、木星射手座期を最高に走り抜け、次の12年を豊かに生きるための種を撒いたような気持ちでした。
12年に一度だけ訪れる、射手座にとって最高の幸福期。この時期に種を撒いて芽を出させないことには次の幸せが見込めない。
とにかく、現状を変えたかった。チャンスを掴みたかった。
幸せになりたい。後悔したくない。
そのためにも。勇気を出して応募しました。
ピアノを生業として生きるために。残りの人生を自分に正直に生きるために。セレモニーピアニストの求人に応募しました。
セレモニーピアニストになる夢を叶える
この、人生をかけたネット応募。いつ電話がかかってくるのか。不安で不安で仕方がなかったです。
でも、心配した割に早く電話があり、ネット応募から2日後に履歴書送付の案内がありました。
しかし!履歴書送付から1週間が過ぎ、10日が過ぎ・・・何の連絡も無い・・・不安だけが私を包みます。
自ら退路を断つ!!退職宣言
そんな頃、会社では冬期賞与が出され、社長との面談が行われました。
私は、何の手掛かりも何の保障も無いけれど、漠然と、でも真剣に、退職の意図を告げようと決めていました。もう、自分自身のモヤモヤから解放されたかった、チャレンジがしたかった。とても無謀ですけど。
でも。面談をしてみたら。
先に切り出したのはまさかの社長。『最近何か考えてるよね?どうしたい?』やる気のなさが伝わっていたのでしょう。カンの鋭い彼は何かを感じ取っていたようでした。
私は退職を考えていること、セレモニーピアニストに応募したこと、後任が見つかるまでは職務を全うすること・・・それらをすべて告げました。
もう後へは退けません。退路は無いのです。
怖くない、と言えば嘘になる。でも、それよりも希望とワクワクの方が大きくて、離婚したときのことを思えば、なにをしてでも生きられる自信もあったし、何よりも、大きな決意をしたことの喜びが大きかったです。
まさかのタイミングの繰り返し
退職宣言したものの、履歴書送付後の面接連絡も無い。履歴書も返って来ない。これは振り出しに戻るんだな。そう思って諦めかけた、退職宣言の翌日。
電話がかかってきたのです!!
セレモニーピアニスト契約について、守秘義務について、ギャラについて、簡単な説明があり、面接を希望するかを問われました。
少し遠い土地だったので躊躇しましたが、やりたい気持ちの方が強く、面接を受けることに。12月の後半、面接と簡単な実技テストを受け、無事登録を終えることができました。
ここからは不思議なことに、様々な事が絶妙なタイミングで重なり合い、セレモニーピアノの仕事は、ゆっくりとではありますが色んな事が順調に進んでいきました。
同時に会社の方は願ってもない好条件の後任が見つかり、彼の退職時期の関係で、予定よりも長く会社に居ることにはなりましたが、その分生活に困窮することもなく、なんとか娘の学費をすべて払い終えたタイミングでの退職に繋がりました。
この8ヶ月で起こった出来事は、神様の存在を信じるには充分なことばかりで、これが私の歩くべき道なのだと、決意を新たにさせてくれました。
もう、頑張るしかないですね!!
再出発!自分の信じる道を歩む
気持ちも新たに、9月。実はまだ会社に通っています(笑)後任が来るのが10月からなので、経理のお仕事を必要最小限でやってます。
同時にセレモニーピアノのお仕事、レッスン、3つの草鞋で駆け回っています。
流れに任せて、でも自分に素直に生きていきます。
50代の再スタート。やればできる!そんな母の背中を子供達に見せてやりたい。カッコいいおばあちゃんになりたい。
これから、目標とした年まであと12年。ちょうど折り返し。自分の足で、両親がさせてくれたピアノの道を、しっかりと歩いていきます。
頑張ります!!